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イージー・ジャズ・コンセプション クラリネット
著:Jim Snidero (ジム・スナイデロ)
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リズム・トレーニング
著:大久保 宙
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【日本語翻訳解説書付属】The Jazz Singer’s Handbook
著:Michele Weir(ミシェル・ウィアー)
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12キーで練習するジャズ・ライン
著:Steve Rawlins (スティーブ・ローリンズ)
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イージー・ジャズ・コンセプション テナー/ソプラノ・サックス
著:Jim Snidero (ジム・スナイデロ)
ジャズ・コンセプション・シリーズは、今や有名なジャズ・エチュード&マイナスワン教材となりました。実際にお使いの皆さんは、本の楽譜を見て演奏するという練習をしている方が多いでしょうか。しかし、このシリーズには他にもちょっと得する使い方があるんです。
本書のレベルよりも先の話になりますが、例えば練習中の管楽器プレイヤーにひとつのゴールがあるとしたら、それは自分が吹きたいフレーズをすべて思い通りに吹けるようになることでしょう。そのために必要な要素は、
● 音楽的な耳を作り、相対音感を身につけること (イヤー・トレーニング)
● 音楽理論の知識を演奏に活用できること (ハーモニック・セオリーの知識と適用方法)
● 楽器の演奏テクニック (楽器の練習)
の3点。それぞれを並行して勉強するのがベストですが、ジャズ初心者には具体的に何をどこから始めたらよいのかわからないかもしれません。
でも実は、初心者だからこそ取り組むべき練習があるんです。
前もってかんたんな楽譜の読み書きができれば、準備は万端です。それが不安な場合でも、ゆっくり学習していけば大丈夫。さっそく本書に取り組んでみましょう!
ヴィブラートのかけ具合 ピッチ・ベンド バックで鳴っているコード など
基本的にはこの3ステップだけ。
何回もくり返し聴き、書きおこしましょう。教本の楽譜は、採譜の模範解答として使います。
では、この方法だとどこが「お得」なのでしょう?
私がサックスを教えている生徒さんたちにも、本書を使ったレッスンをします。この方法でやるようになってから、以前よりも大きな成果が出ています。ほとんどの生徒さんたちは、楽器の上達が格段に早くなりました。そして何よりすばらしいことは、その後好きなアーティストの耳コピをするようになった生徒さんたちの耳の反応。アーティストの特徴やスタイルを表現する上で欠かせないテクニックを、以前よりも正確に聴き取れるようになっています。
もちろん、読譜力を鍛えたい場合は、初見でまず演奏してみるのもよいですね。前述のイヤー・トレーニング/楽器のテクニック練習/模範演奏をお手本としたスタイル・スタディなどを同時に行うのも効果的。せっかくですから、徹底的にどんどん活用しましょう!
そして、初級編が終わったら中級の インターミディエイト・ジャズ・コンセプション・シリーズ が待っていますよ!
執筆者:佐藤 研司
サクソフォン・プレイヤー、コンポーザー、アレンジャー、
リディアン・クロマティック・コンセプト公認講師。
バークリー音楽大学にて、ジョー・ヴィオラ、ジョージ・ガゾーンらに師事した後、
ジョージ・ラッセルのもとに学び、リディアン・クロマティック・コンセプトの公認講師資格を得る。
1998年に帰国以来、さまざまなシーンでパフォーマー、音楽講師として活動中。
トラディションは大事にするが、何でもありの自然派アーティストを目指し、
自作楽器での演奏なども行う。また、ATNの海外教則本、DVDなどの翻訳を担当。