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BOOKS DATA -詳細データ-

デイリーエクササイズとイヤートレーニングに役立つ 12キーで練習するジャズ・ライン

デイリーエクササイズとイヤートレーニングに役立つ

12キーで練習するジャズ・ライン

定価2,700円(本体 2,500円+税)

著 : Steve Rawlins (スティーブ・ローリンズ)
翻訳 : 石川 政実
監修 : 佐藤 研司

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癖からの脱却は新たな成長に繋がる!

ジャズを演奏している時にふと「ああ、また同じ事をやっている」とか「どうしても終わるタイミングがいつも一緒になってしまう」など、自分の演奏にある種のマンネリを感じてしまうことがあります。これは新しいフレーズを覚えようとする初心者の方よりも、比較的ジャズに慣れてきたプレイヤーの方が感じやすいかもしれません。ジャズ経験が増えてくると、自分の演奏していることを客観的に捉えられるという「聴く」能力が上がってくるため、今まで自分が無意識だった癖やフレーズに、気づく事になるのも一つの要因だと思われます。これからまた自分にとって新たなアプローチを見つけたい方、そしてジャズ・フレージングを更に深めたい方はぜひこの書籍をおすすめします。

12キーで練習するジャズ・ラインは「1チャプター1フレーズ(しかも3~4小節)」でジャズにおいて基本となる言語である「ビバップ」に関わる代表的な音の連なりに触れることができます。いわゆるジャズ的なフレージングのエクササイズです。複数のフレーズがページに書き連ねてある物ではなく、1フレーズ完結型なのでとてもシンプルで学習者に迷わせる事がありません。「クロマティックの移動を用いたパターン」や「ディミニッシュ・スケールを用いたパターン」という様に、チャプター毎にフレージングのテーマが決められていて、中には4拍子における3拍フレーズや、2倍速といったリズム的アプローチも含まれています。

ジャズを演奏し続けていると、どんな楽器でもあるいはヴォーカルでもある種の「癖」がついてきます。決まったコード進行内で始まる音が偏ったり、上昇フレーズの音階がいつも同じだったり、これはプレイヤー自身が抱えるもっとも身近な悩みかもしれません。「癖」というのは、それなりに経験を積んで来たからこそ生まれるものです。そして、そこからの脱却は新たなる成長の過程でもあり、その先には必ず新しい自分の演奏が待っているはずです。

そして、本書の重要なポイント。1つのフレーズが12のキーで記譜されていると言う点です。どうしてもそれぞれの楽器によって、運指上得意なキーと苦手なキーが出てきます。弦楽器は比較的シャープキーが得意で、管楽器はフラットキーが得意と言われています。あまり経験しない運指を流暢に演奏できる様になると、今まで積み重なってきた癖の解消にもなり、そして新たなフレーズも覚えることができるというのが最大の利点です。

12のキーでの演奏の仕方は、ただ譜面を見て音を探るのではなく、簡単なキー(たとえばC)でコードに対して何度から始まっているとか、半音で3つ連続降りて来ているなど、規則性を見つける「フレーズの解析」をやってみるとより早く習得できるでしょう。

日々の練習の導入部に本書を1チャプターずつ取り入れるとか、自分の演奏に付け加えたいエッセンスのチャプターをひたすら練習する事もできます。順番は関係なく、カッコいいなと思ったチャプターから取り組むのもよいと思います。

先生として生徒に使用する場合は、グループレッスンの中で初見の練習として使う、あるいは解析の題材にするのも適しています。そして生徒と一緒になって練習してみると、自分の意外な苦手なポイントにも気づくかも知れません。そして、生徒が「最近自分の演奏がいつも同じで困っている」「自分の手癖が気になって仕方がない」とか「ジャズっぽいフレーズが演奏したい」などと言う相談を受けた際にはこの一冊を薦めるとよいでしょう。

執筆者:北床 宗太郎

~北床 宗太郎 プロフィール~

http://www.sotarokitatoko.com/
北床 宗太郎
1980年生まれ。法政大学入学後、まもなくジャズ・ヴァイオリンに出会う。
2005年アメリカにてジョン・ブレイク氏に師事し、実践的なジャズの練習方法を学ぶ。
ジプシー・スウィング・バンド note noire(ノート・ノアール)のヴァイオリニストとしても活躍、
2007年には、ノルウェーのホットクラブ・レコードのコンピレーション・アルバム
Django Festival Vol.5」に演奏曲が収録された。
ライブ活動だけに留まらず、オリジナルの作曲、童謡やポップスのジャズ・アレンジ、
ポップスのCDレコーディングにも参加、音楽教室でヴァイオリン講師としても活動。
2010年、11年にはアメリカのヴァイオリニスト クリスチャン・ハウズ氏と共演し
ジャズ・ヴァイオリン・ワークショップを開催。プレイヤーとしてはもちろん、
エデュケーターとしても活発に意見交換を行っている。

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